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木材の乾燥で使われている技術【木材高熱乾燥技術】サーモウッドとは?フローリングに使われることで生まれる優れた特徴
皆さんこんにちは、木材の乾燥技術って様々ですが、その技術にもメリットやデメリットがあるんです。本日は、そのうちの一つであるサーモウッドについてお伝えしていきます。
従来の木材乾燥の方法
伐採後の木材の乾燥は、主として人工乾燥や自然乾燥が行われてきました。
それぞれに特徴があり、乾燥方法や乾燥時間が違います。
例えば人工乾燥は、温度調整に機械を使うため、乾燥時間が早いです。そのため、寝かせる時間などコストを抑える事ができます。ただ、木の良さが失われることや、木割れの可能性があります。一方の、天然乾燥は、木の良さが保たれますが、乾燥させるのに長い時間が掛かります。
それぞれに、悩みがあったのです。
2000年代に登場した新たな乾燥技術、サーモウッド
サーモウッドとは、フィンランド建築技術センター(VVT)が開発した木材高熱乾燥技術のことです。
木材高熱乾燥技術という薬剤を一切使わずに、普通の木材を腐りにくい高耐久性のある木材に変化させる革新的な技術で、高熱と水蒸気のみを利用します。
木材の耐久性を高めるために薬剤を使わない研究は1930年頃から欧米で始まりました。
この分野の研究は特にドイツ、アメリカ、フランス、オランダなどにおいて進められ、2001年に環境先進国であるフィンランドのVTTが耐久性の高い加熱処理木材として研究結果を発表したのです。
約10年にわたる研究によって生み出されたものが後にサーモウッドとして商標登録され、現在ではフィンランド以外でも同種の木材が生産されています。
サーモウッドの生産工程は、主に3つの熱処理過程に分けられます。
まず第一段階として温度を上昇させ高熱乾燥を行います。
これは熱と水蒸気の利用で最長48時間をかけ、100℃まで温度を急激に上昇させ、その後徐々に130℃まで温度を上げます。
こうすることにより、木材の含水率はほぼ0%になります。
第二段階の熱処理は乾燥釜の温度を185℃から215℃まで上昇させます。これは30分から4時間ほどで、商品の最終用途によって熱処理の時間が異なります。
そして第三段階は冷却と湿度調整を行います。
ここで水蒸気を加え、含水率を4%から7%に調整するのです。
こうして生産されるサーモウッドの特徴は、耐久性だけではなく木材に必要な寸法安定性を付加します。
また、環境に優しく、加工性にも優れた木材でもあります。
サーモウッドとしての処理を施された木材は吸水率が処理前に比べて約半分となり、湿度の変化による含水率の変化も半分になります。
このため材としての動きも少なく、 施工後の痩せやアバレのリスクが少なくなります。
ひび割れが出ることもまれで、完成当初の美しい状態を持続することができます。
さらに薬剤処理をしていないにもかかわらずカビ等による劣化が少なく、熱を加えることでヤニが蒸発するため、特にパイン材に多いヤニの吹き出しがありません。
また、熱が均一に通されるため、色合いが着色塗装したように均一になります。 このようにサーモウッドは加工性も耐久性も高い、優れた木材なのです。
この技術、今では無垢フローリングにも使われています。
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