マンションでフローリングの張り替えをする場合は、戸建ての場合よりも気を付けなければならないことが多くあります。そこで本記事では、マンションのフローリング張り替えにかかる費用相場と注意点を紹介していきます。費用だけなく施工にかかる日数や張り替えを検討する目安も紹介しています。現在、マンションに住んでいて、フローリングの張り替えを検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
マンションのフローリング張り替え費用を決める3つの要素
マンションのフローリング張り替え費用を決める要素は、以下の3つがあります。
以下では、マンションのフローリング張り替え費用を決める「3つの要素」について、詳しく説明します。
施工面積
施工面積とは、張り替える床の面積のことです。フローリングの張り替えは、施工面積が広いほど、必要なフローリング材の量や施工時間が増えるため、それに比例して費用も高くなります。
また、広い面積を張り替える場合、現状のフローリングを撤去する必要があるケースもあるため、作業労力も増加します。
施工面積が大きい場合には、大きくなる分、費用にも影響があるのです。
施工方法
フローリングの張り替えの施工方法は、大きく分けて張り替えと重ね張りの2つがあります。施工方法の違いにより、手間や処分費用の有無に違いがあるため、張り替え費用が変わってきます。
張り替え
張り替えとは、既存のフローリングを剥がして新しいものに仕上げる施工方法です。下地の状態を確認・補修できるほか、張り替えても段差ができにくくなる点がメリットです。
一方、デメリットとしては、作業に多くの時間と手間が必要な点です。床下地の状態によっては、修復が必要になることもあります。マンションの場合、既存のフローリングの解体時に騒音になりやすく、苦情が入るケースもあります。
重ね張り(上張り)
フローリングの重ね張りとは、既存の床材の上に新しいフローリング材を貼り付ける施工方法のことです。フローリングを張り替える場合に比べ、工期が短く、費用も安く抑えられます。また、リフォームの場合でも、床を削り落とすことなく行える点がメリットです。
一方、重ね張りの場合、床材の厚みだけ床が数ミリ高くなるため、ドアと干渉してしまうケースがあります。マンションに床暖房が付いている場合には、暖房の効きが弱くなることもあります。
リフォーム前の床材
リフォーム前の床材とは、張り替えをする場合に剥がす、既存の床材のことです。フローリング材が、無垢か複層かによっても処分する費用が変わります。例えば、処分するだけでも、無垢材の場合は5,000円/㎡、複層の場合には4,000円/㎡程度の費用が必要です。
さらに、リフォーム前がフローリングでなく、クッションフロアや畳の場合には、張り替え自体の費用も変わってきます。次に、それぞれ施工するとどのくらい費用がかかるかを説明していきます。
マンションのフローリング張り替えにかかる費用の相場
マンションの床は、フローリング以外にもクッションフロアや畳の場合もあります。
床の種類によっても張り替えの費用が大きく異なるため、ここでは以下のようにそれぞれにかかる費用相場を紹介します。
リフォーム前の床材がフローリングの場合
リフォーム前の床材がフローリングだった場合、張替えするときの費用の相場は、以下のようになります。
【複合フローリングの場合】
施工面積 | 張り替え | 重ね張り(上張り) |
4.5畳 | 約10万~13万円 | 約9万~12万円 |
6畳 | 約12万~16万円 | 約11万〜14万円 |
8畳 | 約14万~19万円 | 約14万~17万円 |
【無垢フローリングの場合】
施工面積 | 張り替え | 重ね張り(上張り) |
4.5畳 | 約13万~16万円 | 約13万~15万円 |
6畳 | 約16万~20万円 | 約15万〜18万円 |
8畳 | 約20万~25万円 | 約19万~23万円 |
リフォーム前の床材がフローリングの場合、複層フローリングか無垢フローリングかによってかかる費用が異なります。無垢フローリングのほうが、複層フローリングよりも張り替え費用が多くかかります。
リフォーム前の床材がカーペット・クッションフロアの場合
リフォーム前の床材がカーペット・クッションフロアだった場合、張り替えするときの費用の相場は、以下のようになります。
【複合フローリングの場合】
施工面積 | 張り替え |
4.5畳 | 約11万~13万円 |
6畳 | 約13万~15万円 |
8畳 | 約15万~19万円 |
リフォーム前の床材がカーペット・クッションフロアの場合、処分費用があまりかからないため、他の床材と比較して張り替え費用が安くなる傾向です。
リフォーム前の床材が畳の場合
リフォーム前の床材が畳だった場合、張り替えするときの費用の相場は、以下のようになります。
【複合フローリングの場合】
施工面積 | 張り替え |
4.5畳 | 約16万~18万円 |
6畳 | 約20万~22万円 |
8畳 | 約25万~29万円 |
リフォーム前の床材が畳の場合、畳の処分費用が高く、他の床材と比較して張り替え費用がかかってしまいます。
マンションでフローリング張り替えるまでにかかる日数
施工方法が重ね張りの場合、施工期間が短く済み、張り替えの場合は、張り終えるまでにある程度日数が必要になります。ただし、マンションでフローリングを張り替える日数は、施工面積や下地の状態によって変わってきます。玄関や廊下など、比較的面積が狭い部分で1日半~2日、約6畳の部屋だと2~3日、洗面所で約1日が目安の日数です。
重ね張りの場合は、既存のフローリングを剥がさなくてよいため、半分の日数で施工可能です。もし、下地が傷ついている場合には、シーリングや補修する必要があるため、張り替えまでの日数がさらにかかってしまいます。
マンションでフローリング張り替えを検討する目安は?
フローリングの張り替えを行う目安は、張り替えを行ってからの経過年数を目安にするとよいでしょう。たとえば、複層フローリングの場合、10~15年程度。無垢フローリングだと20~30年程度で張り替えを検討してください。
経過年数が経っていなくても、現在のフローリングが「傷んでいる」「汚れが落ちない」ときやフローリングの種類を変えたい場合などでも交換することがあります。
マンションでフローリングの一部だけを張り替えできる?
マンションでフローリングの一部だけを張り替えることはできますが、注意点があります。古いフローリングと新しいフローリングの間に段差ができる場合には、修正が必要です。また、既存のフローリングと新しいフローリングの色・質感が合わないと違和感を覚えることもあります。
そのため、できるだけ一部分の床だけでなく、部屋全体や複数の部屋をまとめて行うことをおすすめします。また、マンションの規則や管理会社の方針によって、全面的な張り替えを求められることもありますので、あらかじめ確認しておきましょう。
床暖房のフローリングは張り替えできる?
床暖房のフローリングは張り替えられますが、施工する場合には注意が必要です。床暖房のフローリングは、熱を通すために、床暖房の温度に合わせて膨張・収縮を繰り返します。そのため、床暖房のフローリングを張り替える場合は、床暖房対応のフローリングを選ぶことが必要です。
床暖房の設置方法によっては張り替えも考える必要があるので、張り替えをする際は、専門業者にしっかりとした相談を行い、依頼することが重要です。
マンションでフローリング張り替えを行う際の注意点
マンションでフローリング張り替えを行う際の注意点は、以下の通りです。
【マンションでフローリング張り替えを行う際の注意点】
マンションで使用されているフローリングは、遮音性や防音性に優れたフローリングを用いる場合が多くあります。
単純な経年劣化による交換ならあまり問題になることは少ないですが、害虫や漏水などで劣化している場合もあります。そのため、床下を確認する場合は、劣化の原因も確認してもらいましょう。
床暖房との相性や床暖房機器の組み替えを検討する必要があります。
信頼できる施工業者を選ぶことが大切です。できれば複数の業者に見積もりを依頼し、比較検討しておきましょう。
マンションでフローリングの張り替えはDIYできる?
マンションのフローリングの張り替えは、DIYできないわけではありませんが、業者に依頼することをおすすめします。理由は、マンションの場合、共用部分や隣人への影響などがよく問題になるからです。
また、安全面や技術的な問題もあるため、できる限り専門業者に依頼するようにしましょう。また、管理規定によっては、DIYでの改装を認めていない場合があるため、管理規定の確認も怠らないようにしましょう。
まとめ
本記事は、マンションのフローリングの張り替えにかかる費用相場と注意点を紹介しました。フローリングの張り替えは、注意しなければならない点が多くあります。とくに、マンションでフローリングの張り替えをする場合には、戸建ての張り替えよりも近隣への配慮などをしなければなりません。
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