「家やマンションを購入してから年月が経過し、汚れやいたみが気になってきた」
「子どもが大きくなってきたのでそろそろリフォームしたい」
「キッチン・浴室・給湯室などの設備が不十分だったので使いやすくしたい」
「介護に備えたい」
このような理由からリフォームをしたいなぁと思いながらもなかなか重い腰が上がらない方はいませんか?家を美しく保ち、快適な生活を送るためには、床の状態が非常に重要です。しかし、住宅のリフォーム、とりわけ床材のリフォームは思った以上に費用がかかることもあり、どれにしたらいいのか、どのように施工したらいいのか(どの業者にお願いするのか、それともDIYでできるのか、できるとしたら何をどう進めたらいいのか)がわからず、気付いたら何年も経過していたということもあるのではないでしょうか?
コストパフォーマンスを重視したいと考える方は少なくないと思います。この記事では、リフォームにおけるコストと品質のバランスを取りながら、最適な床材を選ぶ方法と、コストを抑えるリフォームテクニックをご紹介します。
目次
床材リフォームの基本知識
床材には様々な種類があり、それぞれに特徴があります。主に以下のような材料が利用されます。
- 木材(フローリング)
温かみのある自然な見た目が魅力で、幅広いインテリアに合わせやすい。万能な床材。 - ビニール(塩ビ)
水に強く、手入れが容易で、多様なデザインが選べる。安さを求めるならコレ。 - タイル
耐久性に優れ、清潔感があり、キッチンやバスルームに適している。 - カーペット
足元が暖かく、音の吸収が良いため、静かな環境を作り出せる。
これらの床材を選ぶ際は、その耐久性、メンテナンスの容易さ、価格帯を考慮することが重要です。
コスパ最強の床材選定基準
コスパ最強の床材を選ぶには、以下の基準を念頭に置くと良いでしょう。
- 耐久性
長期的にコストを抑えるためには、耐久性が高く長持ちする材料を選ぶことが重要です。 - メンテナンスの容易さ
日常的な掃除が容易で、特別な手入れが不要な材料を選ぶと、メンテナンスコストが削減できます。 - 全体のコスト
購入費用だけでなく、設置費用やメンテナンス費用も含めた総コストを考慮することが重要です。 - 広い意味でのコスト(リソース)
もっともわかりやすい「コスト」といえばお金ですが、「リソース」も本質的には同じことを指しています。金銭コストは必要なモノを手に入れるための交換手段でしかありません。時間コスト、認知(頭脳)コスト、肉体コスト、心理コスト(精神、ストレス)も考えておくべきです。
DIYが趣味だとかモノづくりが好きな人以外の大抵の人はリフォームのために時間・労力をかけたくはないでしょう。きれいな仕上がりのために気遣ってストレスをためれば、やり終わったあとに「もう二度とやりたくない!」と感じるかもしれません。そうならないために、事前にしっかり計画をたて、何を優先するのか自分なりの選定基準を持っておきましょう。 住んでからの住み心地も重要な要素です。
コスパ最強床材はこれだ!
わかりやすく経済的コスト(お金)だけの話でいうと、ホームセンターに売っている複合フローリング(12mm×303mm×1,820mmまたは12mm×303mm×1,818mm)が1番コスパが良いです。下がベニヤになっているものです。
無垢のフローリングも良いですし、無垢が好きな人も多いかと思いますが、伸び縮み少ないという観点からコスパ◎なのは複合フローリングです。
表面は2mm~3mmは欲しいところです。ベニヤを圧縮したもの、さらにUV塗装品かウレタン塗装してあるものがおすすめです。
表面にシートが貼ってあるようなシートフローリングは例えお手頃だとしてもおすすめできません。ペタペタして肌ざわりが良くないですし、時間が経過すると剥がれてくることもあるので、見た目もあまり良いとはいえません。そして、すぐ傷がついたり、凹んだりしてしまいます。クレヨンのような補修キットで木目を描いていくような感じで修復する方法があり、腕の良いリペア業者にお願いすればほぼわからなくなります。ですが、たびたびリペアを依頼することになるぐらいだったらもう少し厚みのある床材にした方が手間が省けるので良いです。
次にお金以外のコストも含めた、本当の意味でのコスパ最強床材を場所別にご紹介します。
フローリングや床材は種類が豊富です。色や柄の好みもあるため、何が良いかは人それぞれだとは思いますが、以下にご紹介するコスパ最強床材を参考に、自分にとって快適で幸福度の高いお家にしてくださいね。
リビング
- WPCフローリング
- (床暖房があれば)床暖房対応フローリング
リビングは、家の中でもっとも使用頻度が高い場所のひとつです。WPCフローリングは大阪城天守閣にも採用されるほどの強度を持つ床材なので丈夫で長持ち!長い目で見ても価値が高く、コスパ最強床材といえるでしょう。塗膜があるので傷やへこみなどが少なく、耐久性にこだわるあなたにもぴったりです。
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【樹脂を流し込んだ高強度の床材】物を落としたとしても傷が付きにくく汚れに強い床「WPCフローリング」
キッチン
- WPCフローリング
キッチンとリビングはつながっているご家庭が多いので、自然にこうなります。
お手入れが簡単なので忙しいあなたにもおすすめできます。
寝室
- WPCフローリング
木の温もりを感じられるので、リラックスでき、寝室にもぴったりの床材です。 カーペットという選択肢もあり、コスパが良いようにも感じますが、掃除の手間を考慮すると万能床材であるフローリングの方が優勢です。
子ども部屋
- タイルカーペット
- 衝撃吸収フローリング
タイルカーペットはDIYでの施工もOKなので、経済的です。ただし、お掃除をこまめにしないといけないので、働きながら子育てしている方というよりは、時間に余裕のある方向けといえるでしょう。
衝撃吸収フローリングにしておけば、大切なお子さまを守ることができるので安心です。
フローリングにして、上にジョイントマットを敷いておくのも安全ですね。お子さまが成長してジョイントマットが必要なくなったときには外してフローリングにしておくことができます。
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トイレ・浴室・サニタリー
- CF(クッションフロア)
耐水性があり、お手入れしやすいことから、トイレなど水回りの床材として根強い人気があるのがCF(クッションフロア)です。
コストを抑える床材リフォームのテクニック
コストを抑えつつ高品質な床材リフォームを実現するためには、以下のテクニックが役立ちます。
DIYリフォームの検討 しかし注意点も
1m以内の小さなスペースや単純な作業であれば、自分でリフォームを行うことで工事費を節約できます。工期も決まっていないので、自分のペースで自由に進められるという魅力もあります。材料や工具は自分で用意しなければいけませんが、簡単にDIYを行える床材も市販されています。フローリングを張り替えるとなると業者に任せた方が無難ですが、重ね張り(上張り)であればDIYも可能です。その場合には、きしみや沈み込みなどのトラブルがないことが前提となります。 ただし、面倒な作業が苦手な方や時間をかけずにきれいな仕上がりを期待するなら業者一択です。
入り組んだ場所はDIYはおすすめできません。DIYは床材をつなぐところに特殊な機械が必要なので、一般の人がYouTubeで勉強したぐらいで作業するのは難しいのが現実です。1m以内といえばトイレならできるかもと思いがちですが、トイレは切り込みが多いため、経験者でなければ難易度が高い場所です。
よほど根性がある人を除くと、業者に任せたほうが無難です。
見積もりの比較
見積もりの方法は以下の通りです。
- 希望するリフォームの内容を家族で決める
- 工事の見積もり依頼をする業者を探す
- 複数の業者(2~3社)から見積もりを取る
そして最もコストパフォーマンスの良い業者を選びましょう。比較のためですから、どの業者に対しても同じ依頼内容で統一させることが重要です。
その際に、明細のわからない「一式」見積もりには注意してください。それでは他社との比較が正しくできません。手間にはなりますが明細を聞いてみて、どのように対応してもらえるのかを確認してみましょう。 そして安すぎる・高すぎる見積もりにも注意しましょう。他社と比較してあまりにも安ければ、見積もりには記載されていない追加費用が発生して結局高くついてしまうかもしれません。または経験の浅い職人や、あまり腕がいいとはいえない職人を使う予定で施工費を抑えている可能性があります。逆に高すぎる見積もりは、初めから値引き要請を前提に上乗せしていることも考えられます。 概算段階で気に入った見積もりやプランを提案してくれた業者には、現地調査をしてもらい、正式な見積もりを出してもらいましょう。
業者決定のポイント
見積書をどのように見たらいいかわからない人のためにポイントをご紹介します。 材料の仕様と数量、材料の単価が明記されているかどうか、ここをしっかり確認してください。なぜなら、この部分が詳しく書かれていると、どのようなリフォームをしたいのかという要望や現地調査の結果を踏まえて、きちんとリフォームプランが考えられていることがわかるからです。この部分の表示がわかりやすければ、希望のリフォーム内容と項目が合っているかチェックしやすく、価格が妥当であるかの判断もしやすくなります。希望内容が反映された見積もりであることは重要ですが、リフォームは現在の不満点を解消した上でより快適な生活をするために行うわけですから、そういった気持ちを汲み取ってくれる業者を選べば工事後の満足度も高いでしょう。また、予算に合わせて見積もり内容の調整に応じてくれたり、お客さんにとって1番良い方法を提案してくれる業者は良心的と言えます。
工事内容に合った施工業者を選ぶ
建設関連の会社はそれぞれに得意なジャンルがあります。得意な工事は合理的にできるので価格がお手頃で仕上がりの精度が高いです。一方で不得意の工事だと、施工の際に余分な時間がかかり職人の手間賃が増えるので良いことはありません。ですから、工事内容に合った業者を選ぶことはコストダウンを図る上でポイントになります。自社で施工できる会社も、中間マージンがない分良心的な価格で施工してもらえるというメリットがあります。
工事内容・工事時期の見直し
今すぐに工事をする必要がなければ、お安く施工してもらえる時期がないか聞いてみるのも1つの方法です。
補助金の利用
希望するリフォームが補助金の対象になるか、チェックしておきましょう。
- 子育てエコホーム支援事業
- 長期優良住宅化リフォーム推進事業
その他、市町村によっては上記以外の補助金が利用できる場合があります。気になる方は、補助金制度の知識や利用実績がある業者に相談してみると良いでしょう。また、リフォーム業者を選ぶ際には補助金の申請サポートが充実しているところを選ぶと、補助金を最大限活用できるでしょう。
事例紹介:コスパ最強の床材リフォーム成功事例
床材リフォームにおいて、コストパフォーマンスを最大限に引き出すには、計画を練ることが不可欠です。実際の成功事例を参考にして、自分にとって何がコスパ最強なのかを考えをまとめてみましょう。ここでは、どのようにしてコスパ最強のリフォームが実現されたかをご紹介します。
事例1: コスパ最強床材「WPCフローリング」を使用
場所:長野県、一戸建て住宅
選んだ理由:天然の木にこだわりがあり、かつ長年にわたり暮らしで役立つ優れた性能を発揮することへの期待
結果:投資コストは初期は高めだが、長期的な耐久性と価値向上を実現
この家庭では、木がもつ温かみと性能を両立させるために、WPC床材を採用しました。手入れが簡単なので、夫婦共働きで家事にかける時間を最小限にしたいご家庭には特におすすめです。また、硬度が高く傷がつきにくい特性もあり、長期にわたって美しい床を保つことができます。初期投資は他の材料に比べて高めですが、その耐久性により、長い目で見ると経済的です。
事例2: 木材フローリングの再生利用でコスト削減
場所: 神奈川県横浜市、築30年の一戸建て住宅
選んだ理由: 築年数の古い自宅の床をリフレッシュしつつ、予算を抑えたかったため
結果: コストを約40%削減し、環境にも優しいリフォームを実現
この事例では、既存の木材フローリングを活用し再生利用する方法を選択しました。専門の業者による研磨と再塗装を施すことで、床材をほぼ新品同様の状態に復元。木材の自然な風合いを保ちつつ、耐久性と美観を向上させました。この方法では新しい材料を購入するコストが削減され、全体のリフォーム費用も大幅に抑えることができました。また、使用済み材料の再利用は環境保護にも貢献しています。
事例3: 高耐久性木材フローリングへの交換
場所: 大阪府、新築マンション
選んだ理由: 長期的な耐久性と美観を求めて
結果: 初期コストは高めだが、長期的なメンテナンス費用の削減と資産価値の向上を実現
このマンションの所有者は、長期的な視野でコストパフォーマンスを考え、耐水性と耐傷性に優れた高品質なオーク材を選択しました。オーク材はその硬さと耐久性から、多くの公共施設や商業施設でも使用されており、家庭用床材としても長持ちします。オーク材は数あるフローリング材の中でもトップクラスの人気の樹種でもあり、初期投資は標準的な木材よりも高額ですが、頻繁な修理や交換が不要なため、トータルでのコストパフォーマンスは非常に高いと評価されています。また、見た目の美しさと質感は住宅の資産価値を高め、居住満足度を大きく向上させています。
事例4: モダンなビニールフローリングの導入
場所:東京都内、40平米の集合住宅
選んだ理由:耐水性と耐久性を兼ね備えつつ、木目調のデザインで高級感を出すため
結果:全体のリフォームコストは30万円で済み、見た目が大幅に向上
この集合住宅のオーナーは、リフォームコストを抑えつつ、賃貸市場での競争力を高めるために、ビニールフローリングを選択しました。木目調のビニールは本物の木材のような外観でありながら、水濡れや傷に強く、メンテナンスが容易です。施工は専門の業者に依頼し、素早くかつ低コストで完成しました。結果として、この集合住宅は市場での魅力が増し、高い入居率を維持しています。
事例5: 中古住宅のカーペットからタイルへの交換
場所:愛知県、中古住宅
選んだ理由:清潔感を保ちやすく、現代的な見た目を実現するため
結果:アレルギーがある家族にも安心な住環境を提供し、リセールバリューを高める
この家庭では、特にアレルギーを持つ家族のために、床材を全面的にタイルに変更しました。カーペットからタイルにすることで、ダニやホコリの問題を大幅に減少させ、掃除も容易になりました。さらに、タイルの床はモダンな雰囲気を演出し、家全体の価値を向上させる効果もありました。タイルの選択により、美観だけでなく機能性も向上し、家族全員が快適に過ごしています。
これらの事例からわかるように、床材の選択は単にコストだけでなく、その材料がもたらす長期的な利点や生活スタイルへの適合を考慮することが重要です。各家庭のニーズに合った床材を選ぶことで、コストパフォーマンスが最大化されるのです。
床材リフォーム時の注意点
床材リフォームを行う際は、以下の点に注意してください。
- 生活スタイルに合った選択を
ペットを飼っている家庭では、傷がつきにくい材料を選ぶなど、生活スタイルに合わせた選択が必要です。ペット専用の床材も販売されています。 - 長期的なメンテナンスを考慮する
長期的な視点で考えたときに、メンテナンスが容易な材料を選ぶことがコスト削減につながります。 - (賃貸の場合)管理規約を確認する
原状回復義務があります。大家さんや管理会社に必ず事前に相談しましょう。取り付け・取り外し可否の確認、退出時の対応など、事前の取り決めが必要です。許可を得た場合でも、退去時には元の状態に戻す必要があります。
まとめとチェックリスト
最終的に「コスパ最強」は、使用場所、予算、個人の好み、そしてどの程度のメンテナンスを行うかによって異なります。例えば、耐久性と低メンテナンスを求めるならWPCフローリンングが最適、安さと設置のしやすさを求めるならビニールフローリングが適しています。
各家庭のニーズに合わせて最適な床材を選ぶことが、真の「コスパ最強」を実現する鍵となります。
床材リフォームを成功させるためには、事前の準備が重要です。リフォームを始める前に、以下のチェックリストを参考にしてください。
✅ | チェックリスト |
材料の耐久性は十分か? | |
日常のメンテナンスは容易か? | |
総コストは予算内に収まるか? | |
広い意味でのコストやリソース全てを考えた上で、納得・満足できそうか? |
これらを確認し、最適な選択を行うことで、コスパ最強の床材リフォームを実現できるでしょう。
この記事が床材リフォームの計画に役立つ情報となり、あなたがより良い選択そして理想のリフォームができるよう祈っています。コスパと品質のバランスを重視し、長く愛される床へと変えましょう。
床材のご相談がありましたら、お気軽にお問い合わせください。